座談会「コートダジュール×東京フード」

もっと「つくば」を多くの人に知ってもらうためにココから私たちが発信できるコト

地元・つくばのために、自分たちができることはないのか?

フランス菓子工房『コート・ダジュール』と東京フードでは、同じつくば市にある企業として、

お互いのアイデアと技術を融合して“つくばならではのお菓子”をつくることに取り組んでいる。

コラボのテーマは「オリジナルスイーツによる地元貢献」。

その熱き想いを関係者に語っていただこう。

MEMBER’S PROFILE

  • コート・ダジュール代表 中山 満男

    つくばの人気洋菓子店『コート・ダジュール』のオーナー。近年は“つくパッション”をキーワードに、地元・茨城産の原材料を使ったオリジナルスイーツの開発に力を入れている。

  • 営業部 営業第一課 M.O

    研究開発部での経験を生かし、現在は企画から提案までをこなす企画営業として活躍中。この日もスタッフのまとめ役として、中山社長へ新たな提案を行っていた。

  • 研究開発部 応用開発グループ A.K

    自社製品を使用した菓子の開発を担当。女性ならではの試作品の完成度に定評がある。営業に同行し、開発のポイントなどを直接お客様へ提案することも。

  • 研究開発部 応用開発グループ E.S

    パティシエとパン職人の両方を勤めたユニークな経歴の持ち主。お客様目線での開発ができるのが強み。これまでと立場は異なるものの“おいしさ”にかける情熱が変わることはない。

“おいしい関係”お互いの技術レベルを高め合えるパートナー

コート・ダジュールさんと東京フードの“なれそめ”は?

ちょうど2年前、私がまだ研究開発部にいた頃です。私は業務用メーカーというワクを抜け出して、どうにか地元・つくば市に貢献できないかと考えていました。それを弊社の丹羽社長に相談してみたところ、「コート・ダジュールさんに協力してもらうのがいいんじゃないか。お店は家の近くだから、中山社長に会って話をしてみるよ。」と言っていただいたんです。実は中山社長と丹羽社長は知り合いだったんですよね。

(敬称略)丹羽社長と初めて会ったのは、なんと中国の上海でした。現地で僕がデモンストレーションをしているところに社長が現れて、「私もつくばで会社をやっています。」と自己紹介されたのです。それまでは、こんな近くにいるのにお互い全く面識がなかったんですよ。

ひょんな出会いから私たちの挑戦が始まったのですが、もちろん最初から完成度の高い提案ができていたわけではありません。今でも赤点がほとんどです。それでもめげずに試行錯誤を繰り返し、少しずつ提案力が進歩してきたなと感じています。でも、まだ(進歩の)途中の途中の途中ぐらいのレベルですけど(笑)。

今日も試作品を持ってきて中山社長の意見をうかがいましたが、社長は良いことも悪いことも率直に言ってくださるので、こちらも非常に勉強になります。

仕事のパートナーとしてのコート・ダジュールさんの魅力とは?

最近は特に“茨城産の素材”を使ったお菓子が店頭に並んでいますよね。これらのお菓子は地元の活性化にもつながっているので、そこに魅力を感じています。私たち東京フードも、地元に貢献したいという強い想いがあります。同じつくばにある企業として、今後も協力できればと思っています。

私は洋菓子店で働いていたことがあり、よりお客様に近い立場も経験しています。今後もコート・ダジュールさんの目線に立ちつつ、新しい提案に取り組んでいきたいと考えています。

茨城には“手土産文化”があるんです。友達の家に訪問する時や、実家に帰省する時など、必ずお菓子を買っていくんです。コート・ダジュールさんのお菓子を持っていくと、本当に喜ばれますね。人を笑顔にするお菓子、それがコート・ダジュールさんの魅力だと思います。

僕らにとっても、東京フードさんのような会社が近くにあることは非常にありがたいんです。こちらの希望を伝えると、きちんと研究して、それに対する答えを持ってきてくれるから。お互いに“おいしい関係”というわけです。

“つくばスイーツが茨城県の“特命PR大使”となる!?

コート・ダジュールさんには、商品名に“つくば”のついたお菓子が多くありますよね?

3、4年ほど前からつくば市では『つくばコレクション』と銘打って、つくば産の物産品で市を活性化させようという取り組みをしている。つくばには未だに「これだ!」と言えるようなお土産が少ないんですよ。
今はどこの県に行っても、似たようなものが名前を変えてご当地のお土産になっているケースが多い。本来、お土産とは素材や形などにその県のオリジナリティが現れているべきだと僕は思うし、そうじゃないと全国的に有名にもならないと思うんです。ただ、作り上げるのには時間はかかりますよ。

茨城って都道府県魅力度ランキングで最下位になってしまうなど、全国の人から見ると何となく印象が薄い県のようです(笑)。でも、中山社長が茨城の素材をピックアップしてくださることで、県外の方にも茨城の特産物を知ってもらえる。例えば、栗は茨城が生産高日本一なんですよね。そういった素材を女性が好むスイーツに使うことで、茨城県そのものの知名度も上がると思うんです。

うんうん。

商品名に“つくばの―”と書いてあると、手渡す相手に地元・つくばの話をするきっかけになる。つまり、あるお土産が人と人とをつなぐコミュニケーションツールの役割を果たすことにもなるのではないでしょうか。

ここ数年、僕らのお店では地元・つくばをアピールすることに特に力を入れています。その背景には、この地域で多くのお客様に支持していただいたからこそコート・ダジュールはここまで事業を拡大することができた、という想いがあるから。この地域で育てていただいたお店だから、今度は地域に恩返しをしたいという面もあるのです。

“コラボ第1弾『つくばの石っころ』から始まる“お菓子で町おこし”

出会いから約2年、コート・ダジュールと東京フードのコラボレーション商品第1弾として、『つくばの石っころ』が2013年の9月に発売されました。

これは『はんじゅくちーず』に使っているスポンジのロスを「何とか有効活用できないだろうか?」と東京フードさんに相談した結果、生まれてきた商品。スポンジとチョコレートをどうブレンドするかのアイデアを東京フードさんが考えてきてくれたんです。

最終的な商品は、ご提案させていただいたものとは全く違う味になっちゃいましたけど…。

(爆笑)

茨城には『筑波石』という高級なブランド石があるのですが、このお菓子はその石を切り出した形をイメージしてネーミングしました。

商品名も味もパッケージも、本当に素敵なお菓子ができました。お客様にも好評のようです。

(売れすぎて)生産が間に合わないほど。もっと生産できるように、設備を変更することも考えています。

では最後に、今後の目標を一言ずつお願いします。

僕はこれまでと同じ流れで、つくばから全国に発信できるスイーツを自分の手で開発していきます。

茨城には、まだまだ全国的には知られていない魅力的な素材があると思います。私個人としては茨城名物といって真っ先に思い浮かぶのは“干し芋”なので、これをスイーツにアレンジする方法などを考えていきたいなと思っています。

今お茶にハマっています。私の地元で採れる“さしま茶”を当社のチョコレートと組み合わせたり、パウンドケーキなどの焼き菓子に使ってみたりすると面白いのかな、と考えています。さしま茶をクローズアップすることで、県西地区を盛り上げてみたいんです。

私は「つくばのお土産といえばコレっ!」と言われるような商品を、コート・ダジュールさんのブランドをお借りして作りたいなという野望を持っています。『つくばの石っころ』は売り上げ好調だと中山社長からうかがいましたが、これに満足せずにもっと大きなヒット商品を生み出したいんです。これからもスタッフと協力しながら、つくばに貢献できる提案をさせていただきたいと思います。

今芽を吹いたばかりの木が数年後には……

今回座談会に参加した4人は、いずれも茨城県の出身。地元の企業に身を置く自分たちだから、地元の素材を使って茨城を全国にアピールしたい――そんな熱い想いが、言葉の端々から感じられた。
コート・ダジュールと東京フードによる地域貢献へ向けた取り組みは、まいた種が今芽吹いたばかり、といったところだ。彼らたちの努力によって、これが数年後に大きな実を結ぶことを期待したい――。

チョコレートをかじると、みかんの香りがほんのりと広がる

『つくば山の福来みかんショコラ』は、コート・ダジュールと東京フードのコラボレーション商品第2弾として、2014年1月に発売されました。この商品には筑波山で採れた福来みかんの皮が使われていますが、このみかんはこれまで七味唐辛子の原料として使われるだけで、それ以外の用途はほとんどありませんでした。オランジェ(柑橘類の皮をチョコレートで包んだもの)をヒントに開発されたこのチョコレートは、噛む度にプチプチとはじけるような福来みかんの香りが特長です。私たち東京フードでは、今後もこうした地元の隠れた名品にスポットを当てていきたいと考えています。

コート・ダジュール~フランス洋菓子工房~

本店:茨城県つくば市東新井19-26

TEL.029-858-3094

営業時間9:30~19:30

火曜日定休(臨時休業あり)

お店のページ

創造性豊かな洋菓子に魅せられ数年間の修行の後に自らの店を持つ

実家が和菓子店だった代表兼パティシエの中山社長は、幼い頃からお菓子作りの現場に親しんでいたという。ただ、そのまま和菓子の道に進むことはせず、名古屋の大学を卒業後に洋菓子店に勤めながら技術を習得。1991年に自分のお店、コート・ダジュールをつくば市にオープンさせた。